映画『ラストレシピ　～麒麟の舌の記憶～』の完成報告会見が２５日、東京都内で行われ、出演者の二宮和也、西島秀俊、綾野剛、宮崎あおい、西畑大吾、滝田洋二郎監督が出席した。
　本作は天才料理人・佐々木充（二宮）が、７０年前に天皇の料理番・山形直太朗（西島）が作り上げるも、歴史に消えた、幻の“大日本帝国食菜全席”の再現に挑む姿を描く。
　会見では撮影中の料理エピソ－ドなどが語られ、普段料理をしないという二宮は「右利きの役なので右利きに直して挑みました。でも、そういうのはせりふを覚えるのと同じ感覚というか、やらないといけないことなので、そういうことよりも、空気感とかの方が大事かなと思っていました」と振り返った。
　西島は、当初チャ－ハンを作るシ－ンが予定されていたものの、なくなったことについて「すごく練習したけど、結局なかったです。綾野くんがすごく作ってたね」と問い掛けた。
　すると、大衆中華料理店の雇われ店長・柳沢健を演じた綾野が「西島さんのは当時の旧式のチャ－ハンの鍋なので、筋力だけだとどうにもならないぐらい持つのが大変なんですよ。リハ中にお会いした時に『腕が痛いんですよね』と言うので『僕も頑張ります』と話していたのに、完成した作品を見たら『あれ？』と思って…」と明かした。
　改めて、綾野が西島に「どこかで振ったシ－ンはあったんですか？」と聞くと、西島は「ないね」笑いながら振り返った。
　そんな料理シ－ン満載な本作。報道陣との質疑応答で、本作の海外進出の意欲を問われると、二宮は「いろいろな人の目に触れるのはありがたいことですしね」と歓迎しつつ、「ミシュランを取りたい」と発言。「アカデミ－賞ではなくて、ミシュランの星が取りたい」と続けた。
　綾野も「多分、今まで映画でそういうのないからね。一つ星でもいいから」と乗り気で、二宮は「それだけお料理が魅力的に映っていますし、せっかくお料理が題材の映画ですから、むしろそっちを狙っていきたい」と話した。
　映画は１１月３日から全国東宝系でロ－ドショ－。

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